WCTツアーサーファーから男子10名・女子8名
日本には男女各1名のホスト国枠を割り当て
全40出場資格枠のうち、上記以外を2019〜2020年ISA世界選手権および2019年パンアメリカン競技大会で選出
世界サーフィン連盟(ISA)は2020年の東京五輪の出場選手資格枠について、WSLとの間で合意に達したことを明らかにした。
Text: Junji Uchida
声明によると、東京五輪の全出場枠40枠のうち、WCTツアーサーファーの出場枠として男子10名、女子8名の計18名分を確保。残りの22枠は、2019年と2020年のISA世界選手権に加え、サーフィンが競技種目に決まった2019年のペルー・リマでのパンアメリカン競技大会をベースに決定するとしている。さらに、22枠のなかに日本人選手男女各1名のホスト国枠が用意される模様だ。
ISA世界サーフィン選手権は年々その規模を拡大していて、2017年のフランス・ビアリッツ大会では47カ国・245名が参加。2020年の東京五輪では規模のスリム化と、五輪競技としての適合化に向けてシステムの再構築が求められる。声明文にはそれにもWSLが支援すると言及しており、2019〜2020年の世界選手権を協同運営しながら、参加選手や各国チーム、現地連盟とともに創造していくとしている。この合意案は来年2月に行われるIOC、世界オリンピック委員会の取締会で決議されることになる。
ISAのフェルナンド・アギーレ会長は、「世界のトップスターがオリンピックとISA世界選手権に参加することを、WSLと合意できたことはとてもうれしい」と公表。「WSLと、WCTツアーサーファーが支援・連動してくれることはとても重要で、彼らの果たす役割は2020年の東京大会、さらにはその先にもつながっていく」と期待を示した。「この合意は東京での金メダル争いにトップアスリートの出場をコミットするだけでなく、スポーツ競技としての最高峰のパフォーマンスが、世界五大陸に公開されることを保証する」、「今後2020年にかけて、WSLがISA世界選手権へのフルサポートをコミットしてくれたことも喜ばしい。トップスターがISA各国のチームに参加することで、世界選手権の創造力や感動力、ドラマ性が高まり、それが東京五輪に伝播していく」とも加えている。
同声明文でWSLのソフィー・ゴールドシュミットCEOは、「オリンピックはサーフィンだけでなく、あらゆるスポーツに膨大な恩恵をもたらしてくれるプラットフォーム。2020年以降の広がりにも期待している」とコメント。「最高のサーフィンを披露するショーケースに、WCTツアーのベストサーファーの参加は不可欠。アスリートを交えながらISAとWSLが議論を重ね、2020年の仕組みづくりを導くことができれば素晴らしい。これを機に、パートナーとしての関係を強固にし、ISAとWSLがより親密になれることを楽しみにしている」とも示している。
来年2018年の9月15日〜22日にかけて、愛知の伊良湖でISA世界サーフィン選手権が開催される。今年はその時期、カリフォルニア・トレッソルズでハーレープロが行われたが、来年のその期間にはWCTイベントは皆無。9月5日〜9日までの間、カルフォルニア・リームアでの初めてのウェイブプールでのWCTがあり、次の試合は10月3日からのフランス戦なので、CTツアラーの参戦は十分可能。既述のように、声明には2019〜2020年の世界選手権とあるが、五輪開催国での前哨戦だけに、調査を兼ねて出場してくる可能性もある。