完成まで8年がかり。エリック・アラカワの“しなり”への飽くなきこだわり。
これまでとまったく違う、イノベーティブなサーフボードの登場です。ハワイの名匠、エリック・アラカワが8年がかりで完成させた次世代型フレックス・フォーム〈XOコア〉。反発力までがデザインされたフォームはノー・ストリンガーで、従来のポリウレタン・フォームやその他の新素材にはないアイデアが搭載されています。
フレックスを支配したいという情熱が生んだイノベーション。
「企画の全体像は数年前、工場での議論から始まったんだ」とエリック。『結局ぼくらは、ずっと同じ工法でやってきただけだよな」って。この40〜50年、事実上テクノロジーは変わってないよ。シェイパーやデザイナーが新しい技術を広げようとしても、未だにCT選手の90%は昔ながらの工法で作られたボードに乗っている」
「ぼくらが見ていたのはフレックス。もう、いつ何時でもフレックスの話ばかりしてたよ。でも、みんなに『フレックスは何をするためのもの?』と聞いても、解につながらない答えばかり。10人が10人とも違うことを言うし。『このボードはフレックスがあるからベターだよ』とか、『こいつはもっと、しなるんだぜ』だとか・・・。ぼくらはフレックスを支配したかった。操りたかったんだ。そして、しばらくして気づいた。XOシリーズは、サーファーが波に乗ることで得たエネルギーによって、さらに反発するんだ。これまでとは違うものだと信じてやってきた甲斐があった。未来へのステップにつながるラディカルなことだよ」
–エリック・アラカワ
日本語訳付きのXOコア製造工程映像。「想像することは無駄にならない」という言葉に開発者のとしての姿勢が見える。
ジャック・ロビンソンやベンジー・ブランドなど前衛的なパフォーマーがテストを重ねた。
フォームの内側に埋め込まれているのは、幾何学的なスプリング。
ストリンガーのあるボードはその構造上、センターエリアは厚いからフレックスが少ない。一方、ノーズ&テールエリアは薄い分大きくなる。が、XOコアの内側には幾何学的なスプリングが埋め混まれていて、ノーズからテールまでの反発力が最適になるようデザインされているのだそう。
いまは亡きアンディ・アイアンズをはじめ、ジャック・ロビンソンやジョシュア・モニーツたちとのデザインを追求。さらには新素材の黎明期、サイモン・アンダーソンなど世界指折りのシェイパー5人とともに、Sコア・ブランクスの開発チームに加わった研究者肌。そんなエリックが自ら「未来につながる」というだけに、新しモノ好きにとっては興味津々といったところ。
ちなみに、大量生産用のためのものではなく、長さや幅、厚さからボトムカーブまでもがカスタムオーダーできるシステム。1本1本手作りされるホンモノのフルカスタムゆえ、価格はちょい高めだそう。それでも近未来のフィーリングを体験したい人には、お値段以上の価値あるものになりそうです。
お問い合わせ:HICジャパン
ウェブサイト:http://www.hicsurf.co.jp/
千葉県長生郡一宮町10055
Tel:0475-42-1522