Text: Marcus Sanders
今年のサーフシーンには以下の潮流が浮き彫りになっている。
◉ウェイブプール
◉オリンピック
◉ジョンジョン・フローレンスの後退
そしてもうひとつがこれだ。
◉ケリー・スレーターの足のケガ
ケリーの足に先週、今度は“ターフ・トウ”という病名で知られる靭帯損傷が発症したという。
「見た目がヘンでしょ、足の」とケリーはインスタに投稿。「2003年からこれまで5度、足を負傷している。直近のケガは、去年負った箇所と同じ右足。靭帯を伸ばしてしまった(ターフ・トウ)。大ケガではないけど、Jベイ参戦は疑わしい」
ご存知のようにJベイは、昨年ケリーが右足の指を複雑骨折した場所。負傷以降、彼は昨シーズンの最終戦パイプマスターズ以外の大会の出場を見合わせ、治療に専念。そして、今年はCTに参戦できる故障者ワイルドカードを得ている。にもかかわらず、CTイベントには出ていない。そのうえで、ケリー自身の肝いりの興行であるファウンダーズカップや、フィジー・クラウドブレイクで15フィートのモンスターバレルにはチャージしている。
こうした背景のなかで、ケリーはCT参戦に至る準備ができていないと表明した。
「長い話を端的に言えば、ぼくはまだ、自ら戦いたい、戦う必要があるという意識レベルになっていないということ」とケリーは、クラウドブレイクでのチャージ後に明かした。「適切な療養ができ、世界最高のサーファーたちと戦える気持ちが固まったら出場するよ」
我々はすぐにでもそのときが来ることを望んでいる。しかし、ケリーは過去の療養経験からの学びと、まだ時間がかかりそうであることを示唆した。
「人の進むべき道を、ときに宇宙が導くこともある。以前はケガを負うと恐怖で怯えてしまっていた。でも、それらの負傷は我慢すること、そしてどうすれば平穏になれるのかを教えてくれた」
コロナ・オープン・Jベイは、7月2日〜13日にかけて開催される。
(編集部より)ターフ・トウというケガについて記しておきます。
【ターフ・トウとは】
「ターフ(turf)」とは芝、「トウ(toe)」とはつま先のことです。
人工芝のような硬い地面で行なうスポーツで多いことが由来とされています。
アメリカンフットボール、サッカー、ラグビーなどで見られます。
爪先立ち状態で、かかと側の方向から過度の力がかかると、
足の親指のMP関節が過度に伸展され、足の裏にある靭帯が損傷されてしまうことをいいます。【原因】
足首を曲げ、親指を地面に着けている状態で、ふくらはぎに人や物が載った時に、
親指が限界以上に伸ばされて起こります。
主に人口芝を敷いた硬いグラウンドで、底の柔らかく軽い靴を使用して行う競技中に発生します。【症状】
・親指のつけ根に腫れと痛みがある
・親指を反らせると痛い【治療法】
軽症のものは単純なねんざであるため、テーピングや超音波療法により10日~2週間で完治します。
一方、靱帯断裂や関節包断裂、種子骨損傷などを生ずると、歩行困難となり強い炎症症状を起します。
この場合、損傷の程度により3~8週の固定を要し、その後、関節可動域の回復訓練などを施行します。
また、損傷を繰り返すものでは、底の硬い靴に換えるなどの対応も重要になります。
引用先(アルコット接骨院ウェブサイト)には図解入りの説明があります。とてもわかりやすいのでぜひチェックを!