【伊勢】R. I. P サーフマスター。

訃報・Mr. 志摩マスターズ、森本健二さん

告別式のあと、国府の浜で仲村拓久未たちとともに撮影。森本健二さん世代がつないできたバトンは次世代に継承されていく。Photo: Y. Imura

三重・伊勢エリアのフォトグラファー、井村義次さんから1通のメールが届いた。

昨年の暮れに“志摩マスターズ”の最多優勝者の森本健二さんが、末期がんの末に50代の若さで他界したという。

Mr.Masters、森本健二さん。残された時間が少ないにもかかわらず「浜掃除いつ?」など、海のことばかりを話していたという。Photo: Y. Imura
勝者に授けられる刀剣。森本さんにとって最後の優勝となった2015年・第7回大会のペナント。Photo: Y. Imura
2017年大会の記念写真。サーフィンに対して一途に、自分のスタイルを生きてきた40歳以上の男たちが同じ時間を共有。
闘病する森本さんの代わりに優勝を目指した無二の友人、チャージサーフの奥村義久さん。Photo: Y. Imura

いまでこそ全国から見ても、対ビジターにとても開けている伊勢。けれど、昔は小地区ごとのポイント間での交流を嫌がる典型的なローカルイズムが存在していた。

そんな閉塞的な文化を開放に向けたのが、森本さん世代の派閥を超えた交流であり、そうした熟達者ジェネレーションだけが出場できるコンテストが志摩マスターズなのだそう。

「中途半端な波で開催するな」という先代サーファーからの精神が息づくこの大会を4度制覇し、あと1勝で手にできたマスターズの殿堂入りを無念にも果たせなかった森本さん。その晩節を、井村さんが記者として活動するウェブマガジン『OTONAMIE』がクローズアップ。

Mr.志摩マスターズのサーフィンへの想い、そして伝承され続ける伊勢ロコカルチャーの物語をぜひ。

“SURF MASTERと言う証明書がある” 波は風に帰った。 @南張海岸