【WSL】バリ海洋汚染の現況を受けてコンテスト名が変更。

〈コロナ・バリ・プロ〉から〈コロナ・バリ・プロテクテッド〉へ。

サブイベントも海洋保護を訴求するコンテンツに。
エデンの園と言われてきたサーフィン・パラダイスは、遠方から漂着してくるゴミに加え、地域住民の河川への廃棄ゴミによる沿岸汚染が大きな問題になっている。Photo: WSL

Text: Junji Uchida

今年新たにクレジットされたバリ・クラマスでのCTイベント〈コロナ・バリ・プロ〉。その大会名が〈コロナ・バリ・プロテクテッド〉に変更された。ここでいう“PROTECTED”は海洋保護の意味。コロナは昨年の5月から、海洋破壊の阻止を目的に活動するNPO団体〈Parley for the Oceans〉とコラボし、「2020年までに100の島を保護する」という一大プロジェクトを展開。ブランドのあらゆる局面で、たとえばプラスチックの代わりに木材を使用したり、ビールを冷やす入れ物もポリバケツではなく金属製にするなど、フリー・プラスチック=プラスチックを使用せずにプロモーション活動をしている。

CORONA BALI PROTECTED 2018 LOGO
ロゴはPROとTECTEDの色を変えて、プロコンテストとしての印象も残している。

CTシーンにおいては、昨年のJベイや今年のベルズ開催時に併催されたコロナ・ハイライン・スペシャリティ・ヒートを運営。リサイクル素材によるレトロフィッシュ(フィンは木製、または漁網から再生したBREOフィン)やゼッケンを使用し、ジョーディ・スミスらがリアル・コンペとは対象的な、スタイルの美しさを競い合うコンテンツでエコ・フレンドリーを訴求してきた。

昨年初めて開催されたJベイでのハイライン・スペシャル・ヒート。レトロフィッシュで美的スタイルを示し優勝したジョーディ・スミス。Photo: WSL / Chris Searl
サーフボードはリサイクル素材および木製キールフィン。Photo: WSL / Chris Searl

 

近年のインドネシアの海洋汚染に関して見聞きし、懸念していた人も多いはず。ジャワ島で撮影された、ゴミ交じりのバレルライドはショッキングだったし、今年早々に報じられたバリの「ゴミ緊急事態宣言」で映し出されたクタビーチは、信じがたい光景だった。こうした背景もあり、コンテストだけでなく海洋汚染への警鐘を鳴らす方向にカジを切り、名称も変えた。

ちなみに下のインスタ画像は、ジャワで撮影されたデデ・スリャナのバレルライド。写真家ザック・ノイルが撮影した写真は大きな反響を呼び、『ナショナル・ジオグラフィック』や『ニューヨークデイリー』、『ハフポスト』でも取り上げられた。その下はバリ当局のゴミ緊急事態宣言を受けて報道されたTBSのニュース番組。

 

コンテスト時には、ボランティアおよびコロナ、Parley、WSLピュア(WSLの海洋環境事業)のアンバサダーによるビーチクリーンを実施。地元コミュニティや環境活動家、NGOとも協力し合うという。また、有識者によるプラスチックごみ汚染のワークショップや、ParlyアンバサダーおよびWSL選手によるトークセッション、そしてもちろん、ハイライン・スペシャリティ・ヒートも行われる。

 

“SURFING IS THE CONNNECTION MAN & NATURE.”
サーフィンとは人間と自然をつなぐ接点である。

–デリック・ハインド

これは以前、稀有のサーフィンジャーナリストとして知られるデリック・ハインドに「サーフィンとは何か?」と聞いたときの答えだ。東京オリンピックの会場も、ウェイブプールではなく海で開催されることが決まったわけだし、より大きな枠組みとしてのサーフィンを世の中に訴求していくきっかけになるよう期待したい。